2021 年 4 月 29 日
現在当社で販売しているTAP-105(ステレオサウンドweb限定販売品)、U・BROS-120R、U・BROS-3AHPSについて読者様よりご質問をいただきましたので以下に読者様への回答内容を以下に記しますのでご参考にしてください。
TAP-105はU・BROS-120RやU・BROS-300AHPSと比べてどうでしょうか。
TAP-105はEL34よりKT88がいいのでしょうか。
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このクラスのアンプとなると1モデルで他モデルの音楽表現を全て凌駕することは不可能です。
特にパワーアンプでは出力の制限があり、その制限内で音楽表現力を特化した設計となります。
当社においてほぼ同じ価格帯にU・BROS-120RとU・BROS-300AHPSを用意しているのはそのためです。
以下にそれぞれのモデルの持つ音楽表現の特徴について述べますのでご参考にしてください。
繊細なバイオリン曲や室内楽・古楽曲・声楽曲にはU・BROS-300AHPSをお勧めします。
現在300B真空管を搭載したパワーアンプは真空管アンプメーカーの課題アンプとして多数の300Bシングルパワーアンプが市場を賑わせておりますが、本機は楽音のニュアンス、ピアニシモでの演奏の迫真性は他の追随を許さぬと自負しております。
本機はステレオサウンドベストバイで連続して3回1位を獲得したU・BROS-300の上位後継機で大変高い評価と実績があります。
小編成の楽曲再生ではもっともお勧めするモデルです。
交響曲、シンフォニー、オペラ といった編成の大きな楽曲で低音楽器が重要な意味を持つ中期から近代の再生にはU・BROS-120Rをお勧めします。
音の構築力、ワイドな周波数ならびにダイナミックレンジ感は真空管ハイパワーアンプの醍醐味を味合わせてくれます。
本機はハイパワーアンプですが決して大味ではなく合唱曲のフォルテッシモでも混濁感はありません。
オールマイティな表現力を持っております。
U・BROS-300AHPSからU・BROS-120Rに切り替えるとそれまで聞こえていなかった低音楽器の表現が聞き取れますが、U・BROS-300AHPSではそれを不満に感じません。
U・BROS-120R に比べればナローレンジだが、U・BROS-300AHPSでは出ている音に魅力があるということです。
TAP-105(EL34)はハイパワー真空管式OTLアンプのような冴え渡る空間感、ワイドレンジ感が特徴で、音の対比・ニュアンスが求められる現代音楽の再生において色彩感豊かな再生が可能です。
この色彩感の豊かさは従来の真空管アンプではなかったものです。
シンバルワークとデリケートなピアノタッチは出色でビルエバンス等白人系モダンジャズ再生は最高です。
TAP-105(KT88)ではTAP-105(EL34)の特徴を受け継ぎながら肉声部に厚みがあり温度感のあるアコースティック楽器となります。